金曜
Brompton初の直営店がオープンするということで、メディアプレビューの司会進行を担当。店舗に収まった数々のBromptonを見ていると、とても可愛らしい。やっぱりデザインの良さもこの自転車の魅力だ。乗ってもすごくいいのはもちろんのこととして。昼ご飯は外苑のかにチャーハン。美味しかった。新プロジェクトの打ち合わせを挟んで、夜はレセプションパーティ。懐かしい顔がいたりで、いつかのRapha時代を思い起こさせた。その後何人かで近くのタップルームへ。ヘイジーIPAがあることを喜ぶ。田舎にはクラフトビールのタップルームがそもそも無いのだけれど、ヘイジーIPAというのはもっと無かったりして、個人的には都会で飲むもの、と認識している。その持論を展開していたら店の男性に、そんなことは無いですよと言われる。そんなことあるんです、と反論しようとしたら、そのヘイジーIPAは山梨のブルワリーだった。私は今朝、この山梨から上京してきたのだった。なんだ、田舎にも、ヘイジー、あるじゃん。このお店のモビールがヤマメ釣りのモチーフで、可愛かった。
土曜
雨がザーザーと降る音に起こされた。目覚めたら二日酔いだった。前日時点で中止を決めていたけれど、本当は午前はライドをする予定だったのだが、この雨ではどうにもならない。東京出張時に滞在する家は飲食のストックができないので、近所の朝マックが朝食となる。美味しいんだけど、頭痛しながら朝イチにハッシュポテト(揚げ物)を食べるのはちょっとしんどい。調べ物をしたり、午後のイベントのための仕込みをしたりする。ラーメンを食べて、デニーズで萩原さんと落ち合う。打ち合わせというか、雑談をしてイベント会場のTECOLIへ。それにしても雨が降っていて猛烈に寒い一日になってしまった。10名を越える参加者のほとんどが遠方からの参加ということで、ちょっと申し訳ない気持ちになる。天候ばかりはどうにもできないが。なんだかんだと支度に手間取る。イベントの時は1時間は前に会場に入らないとだめだ。次回への戒め。公開収録はずいぶんと長いものになったけれど、萩原さんのトークもいい感じで面白い話が多かったと思う。編集が大変だ。イベント後は近所の中華で懇親会。そこかしこで、参加された方たち同士で、いつからレースを見始めたんですか、とか好きなレースは、とか現地で観戦するには……みたいな話が聞かれて、すごくいい。こういう場所を作ることを仕事を通じてやりたかったのだ、ということに気付かされる。みなさんのレース観戦にかける想いや、たくさんもらった意見を消化して、反映して、これからの活動に結びつけていきたい。こういう機会はまた作りたい。
photo:Makoto Ayano
日曜
「明日100kmライドあるよ」と前夜の中華でミカミさんに誘ってもらう。2日続けての飲酒のせいで起きられるか不安だったが、6時前に目が覚めた。ライドの集合場所に近い、昨日萩原さんと打ち合わせしたデニーズで朝食。スマホの充電を忘れていたので、朝食の間車内で充電。なので、スマホなしで、ファミレスでぼーっと朝食が運ばれてくるのを待ち、やってきた鮭定食(大盛り)を食べ、コーヒーを飲む。見るものがないので、新商品を紹介する壁のポスターなどが目に入ってくる。高級パフェに3000円という値段がついていた。社内でこの企画が通るデニーズがすごいと思った。スマホが一切ない30分ほどの時間だが、窓の外の景色をただ眺めたり、意外といいものだった。ライドに集まったのは7人。最近は飯能にいないこともあり、お久しぶりの顔も。走り慣れた山伏峠までの道は心地よい。しかし寒い。ペースの速い4名グループになり、時間調整のため有間ダムを一周する。対岸側では野鳥撮影のグループが7、8人ほど、大きな望遠レンズを空に向けている。猛禽類だろうと思ったが、後で調べたところやはりここではクマタカが撮れるらしい。もっぱらこの2年のささやかな趣味が野鳥観察であるところの私だが、撮影にはとんと興味がない。双眼鏡で覗いて鳥の仕草が見られればそれで満足なのだ。アヤノさんがアズマヒキガエルを轢きそうになったり、桃に梅に桜にと花がまちまち咲いていて、季節は春である。ただし今日は寒い。山伏峠の山頂は1度で、秩父側への下りでは本気で凍えた。真冬の装備が必要だったが、なかなかこの時期にそれだけの支度ができる見通しを持てなかった。パリ〜ニースで寒すぎて手を頻繁に振る選手の様子を実況したけれど、今日実感したこととして、あれは温めるためにやると言うよりも、とにかく寒すぎてなにかしないと正気を保てないのでああいうことをするのだということ。そして実際、手を振ったからといって別に温まらないのだった。勾配のきつい二本木峠を抜けて、小川町から毛呂を経て飯能に昼過ぎに帰着。110kmで1500mといういい塩梅のライドだった。ライド後は台湾まぜそばを食べ、近くの書店を少し見る。野鳥観察が好きになっていると書いたが、その手引になるような本をしばらく探しているのだが見つけられていない。野鳥本コーナーはほとんどが見分け方図鑑とハンドブックなのだが、わたしが読みたいのは、野鳥観察をすることの喜びを描いた随筆というか、エピソードなどを記した本だ。読んだら野鳥観察に行きたくなるような本。あるのかな。「日本野鳥の会のとっておきの野鳥の授業」は面白そうだったけども、鳥類の生態についての本で興味があるがそうじゃないんだ。しかしようやく少し暖かくなった昼下がり、ライドで心地よい疲労感を味わい、好物を食べ、本屋をざっと見て、とこれはなんていい日曜日なんだと思ったのだった。飯能、いいところだ。前日に日本の各地からわざわざ人が来てくれたことも、なんだかその感慨を深めてくれる。