数字で見るマチュー・ファンデルポール 2017-2018

シクロクロスシーズン2017−18も閉幕。虹色のジャージこそ着ていないが、このシーズン誰よりも強かったのがマチュー・ファンデルポールであることに異議を唱える人はいないはず。

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速さはもちろん、テクニック、スタイルと僕もこの数年間アイドルのように崇拝している選手。ライディングフォームが本当に格好いい。憧れゆえにヘルメット(Lazer Z1)とサングラス(100% Speedcraft)を同じものを使っているけれど、自分の写真を見るたびに理想像とのギャップに苦しむシーズンでもありました。

現実↓

photo: Kei Tsuji

理想↓

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そんなMVdP(マチュー・ファンデルポール)、今シーズンの戦果を数値で見ると、その恐ろしさが際立ってわかるというもの。cyclingpro.netがまとめた好記事を抄訳で紹介しましょう。

数字で見るマチュー・ファンデルポール 2017-2018

32:
勝利数

MVdPは今シーズン、新記録を樹立した。これまで本人の1シーズンの勝利記録は22勝だった。今年、スヴェン・ネイスの持つ30勝を超え、32の勝利を打ち立てシクロクロスの伝説の仲間入りを果たした。

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82:
今シーズンの勝率(%)

参加した39のシクロクロスレースのうち、MVdPは9月から32勝を挙げた。勝率82%というとんでもない数字だ。

30:
独走での勝利数。優勝全体の92%にあたる

MVdPの32勝のうち、ライバルたちに10秒以上の差をつけた独走での勝利は、30回にのぼる。

6:
連続勝利数

2017−18シーズン、エリートのレースでMVdPは6連勝を3回遂げている。イークロ(9/10)〜ムイレベーケ(10/7)の間、ディエヘム(12/30)〜ホーヘルハイデ(1/28)の間、そしてリール(2/10)〜オーストマル(2/25)の間である。

5:
わずか5名の選手だけが、今シーズンMVdPより前でゴールした

ハイレベルのシクロクロスレースに出場した全選手の中で、今シーズン、ただ5名の選手だけが1度あるいは数回MVdPに先着した。ワウト・ファンアールト(6回)、トーン・アールツ(2回)、マイケル・ファントールノールト(1回)、ローレンス・スウィーク(1回)、ラルス・ファンデルハール(2回)。

4:
シーズンの最低順位

MVdPは今シーズン、1回だけ表彰台を逃した。落車したスーパープレスティージュ・ニールス・アルベルト大会だ。

3:
3つのCX版「グランツール」での勝者

今シーズンのシクロクロス界の覇者たるMVdPは、3つのシクロクロス主要シリーズで総合優勝を遂げている。ワールドカップ(7勝)、スーパープレスティージュ(6勝)、DVVトロフェー(7勝)。

2:
保持タイトル数

MVdPの2017-18シーズンのタイトルは、オランダチャンピオンとヨーロッパチャンピオンの2つ。

1:
たった1度の取り返せないミス

シーズンの全体に渡り支配的でほとんど倒せないようだったMVdPがたった一度だけ犯したミスは、なんというものだったろう。母国オランダ、ファルケンブルグでの世界選手権で3位に「しか」入れずワウト・ファンアールトから遠く離された。彼のシーズンの唯一の黒点である。

1’10:
今シーズン、2位につけた最大タイム差(分)

MVdPはしばしば競争相手を圧倒するが、その最大のものは1月中旬のオランダ選手権で、ラルス・ファンデルハールに1分10秒の差をフィニッシュラインでつけて見せた。

3:
今シーズン、2位との最小タイム差(秒)

MVdPが独走勝利のスペシャリストであっても、今シーズンは2度最後の数mで勝負が決することがあった。アントワープとワレヘムでは2位の選手に3秒差だけで決着している。

29:
今シーズン、2位との平均タイム差(秒)

圧倒的な力を証明するかのように、2017−18シーズンのMVdPは2位の選手に対して平均で約30秒差をつけている。この大きなタイム差は、たいていはレースが中盤に差し掛かる前に行われる決定的なアタックで説明がつく。

8’59:
DVVトロフェーの最終タイム差(分)

各レースの総合タイム差で競われるDVVトロフェーは、MVdPの独壇場。ワウト・ファンアールトの不在もあり、総合成績ではトーン・アールツに8分59秒のタイム差をつけた。手に負えない。

2985:
MVdPのUCIポイント保持数

最新のUCIランキングでは、3000ポイント近くを積み上げたMVdPが当然トップに立っている。ライバルのワウト・ファンアールトは500ポイント以上届かなかった。

***

彼の全盛期のうちに、一度はヨーロッパでその走りを見てみたい。それがスヴェン・ネイスの走りを見たことがあるのと同じだけの、あるいはそれ以上の価値があることになりうるのだから。