前橋シクロクロス2016-17 MC

二回目の前橋シクロクロスが無事に終了しました。すでに遠い過去のような気がするサバンナカップから、350人規模のAJOCCレースへと成長を遂げたこの大会。昨年10月の第1回に続いて、今回もMC(!)として声をかけてもらい参加してきました。

レースが終わった日曜の夕方から続々と参加した人たちの投稿がタイムラインにあがってきて、そのどれもがレースを楽しんでいったことを記しているものあるいは写しているもので、全身が気だるい月曜日の朝(※)も、ほっこりと満員電車内で余韻に浸るのだった。

※転職してからというものクロスシーズンの月曜日のツラさを骨身に沁みて感じている。とくに落車した翌日などは。

大会の様子や、会場の雰囲気などはいろんな人が書いている通りですが、ともあれ、こうやって参加者・観戦者に撮りたい、書きたいと思わせる大会というのは、いいイベントだった証です。

関東のシクロクロスを中心に撮り歩く「巨匠」こと @toshikisato さんのフォトギャラリー。いつものように写真の空気感がたまらないけれど、今回の視線はなんだか穏やか。ぜひ下の写真をクリックしてギャラリーをチェックしてみてください。

#maebashicx Jan. 2017

Instagramのハッシュタグは #maebashicx です。アップした写真につけてない人はいまつけちゃいましょう。

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前回に続いての、新しいチャレンジであるMC。普段から声が小さく控えめなわたくしに、なぜ声をかけてくれたのかは cycleclub.jptkさんに聞いてみないとわからないところですが、仕事も転職して自転車業界から去り、シクロクロスとの関わり方を模索している折、これはまたとない機会だと思い二つ返事で快諾したのだった。

高校時代からシクロクロスを経験していて、20代の前半でレースに復帰してもしばらくカテ3、カテ2にいたわたくしとしては、シクロクロスレースは走るものであるとともに、上位カテゴリーの選手の走りを観るものでもあって、この二つは分かち難く結びついています。

そしてレースやロードライドを通じて増えていく仲間の走りを応援する、という楽しみがあることをこの5年くらいで知ったのでした。直接の知人でなくても、前に同じレースを走ったことのある選手、この間のレースでいい走りをしていた選手、遠征好きで毎週のように見かける選手、最近目立つあのチームに所属している選手、などなど…わたくしは結構勝手にライダーを認識して、「あ、またあの人来てる」などと、会場に着いてから受付までに通り過ぎる駐車場で思うのが好きです。

そんなシクロクロスの総体的ないい雰囲気というか、会場にいるあいだの心地よさのようなものを、できる限り妨げず、そしてもしできるならそれを増幅できればという思いでマイクを握ってみたのでした。

レースのMCというと思い浮かぶ人が私には2人いて、ひとりはむつみさんこと牛さん。いやむつみさん。今はなき「ちちフェス」で楽しそうにMCをしているのにこちらも笑わせてもらったりした高校生のころ。ローカルレースならではの内輪感もまた味わいがあって。今年の茨城シクロクロス城里で思いがけずいい走りができてむつみさんに15年ぶり?くらいに名前を呼んでもらえた時は嬉しかったな。

そしてもうひとりは、シクロクロスに復帰後に足繁く通った関西シクロクロスの声MCがらぱさん。全体を見通して展開をわかりやすく心地よいテンポで伝える声は、間違いなく関クロの重要な魅力のひとつになっていて。C3で4位になった時にはレース中に自分の名前がコールされるのを聞いて、レースで勝負に絡む喜びを味わったのだった。ちなみに上位2名が中学生だったとかで表彰台に上がらず昇格したのもこのレースだった……。がらぱさんとはその後野辺山シクロクロスで一緒に仕事をする機会があり、間近で見るその仕事ぶりはプロフェッショナルで、周到な準備と広い視野、柔軟性があって初めてあの聴きやすいアナウンスになることを学ばせていただきました。

そんな先達の真似ともつかない真似をしながらMC(のようなこと)をしてみました。心がけたのはなるべく多くのライダーの名前を呼ぶこと、そしてなるべく前回大会に出てくれたライダーをメンションすること。やっぱり、前橋までわざわざ足を運んでくれて、そしてまた出てくれていることがすごく嬉しくもあるので。

前回も実感したことだけれど、余裕でゼッケンが読めると思っていたシクロクロス、選手たちは意外と速くて
ゼッケン読む→手元のリストで調べる→名前とチーム名をコールする
という一連の動作がなかなか追いつかない。
ギャラリーがたくさんいるところを選手が通る際になるべく名前を呼べるような、自分の立ち位置とタイミングの見極めが必要だと痛感したのでした。

レースではやっぱり展開を伝えたい。どこでペースを上げたとか、どこで落車したとか、どこで追いついたとか。ワイヤレスマイクの制約はあれど、できるだけコースを縦横無尽に歩き回るようにしよう。

それにしても、350人を超えるエントリー。前回の約2倍ということでやっぱりライダーの密度が濃かったですね。CL1、CM1、C2のカテゴリーは上位陣が同じ位置で走ることもあって、うまく呼び分けができないところがあり悔いの残るところ。

とはいえ、レースは非常に素晴らしいものでした。

L1には翌週に世界選に出場する與那嶺恵里(FDJ Nouvelle Aquitaine Futuroscope)選手がC2上位に食い込む走りで優勝。表彰台では来る世界選に向けての一言を頂戴しました。C2は16歳の積田連(Team GARNEAU CHAINRING)選手が独走を堅持して勝利。ダイナミックなライディングフォームで、まだまだ強くなる予感のする選手。数年前の織田聖選手を思い出させます。

M1は前回覇者の伊澤さん(Tonic CX Team Japan)が今回もシケインをバニーホップで魅せる走り。勝利は盤石かと思いきや、なんと後輪のテンションディスク(!ジョン・トマックを思い出す…)のタイヤ外れで大きく後退。代わって先頭に躍り出たのはgyoさん。レースの運び方を知ってるベテランらしい走りで優勝。前回もパンクから復活して勝利した伊澤さんでしたがさすがに相手が悪かった。

forefront disc wheel👍 . . #maebashicx #cyclocross #tonicfab #campagnolo #castelli #sugino #supacaz

Nao Pinaar Maedaさん(@pinarancio)が投稿した写真 –

レース後に「悪いMCが煽るもんだから毎周回飛ぶ羽目になった」とボヤかれたものの、それでもやっぱり飛ぶあたり、さすがTonic Fabのライダー。エンターテイナーです。

魅せる走りでいくと、C3の高山祐次郎(TEAM AGRI with AST)選手はすごかった。シケインを飛ぶだけでなく、パンプトラックではビッグジャンプを連発。それも先頭で! ちょっと見たことのない高さ、出てました。ホームストレートで不運な落車があったのが残念ですが、また今度前橋でギャラリーのみなさんに見てもらいたいライダーでした。レースは元XCエリートライダーの山邊誠司(チーム埼玉県人)選手がさすがの安定感で勝利。

個人的に悔やまれるのが、バタバタしていて出展ブースを見る時間がほとんどなかったこと。美味しそう、楽しそうなブースが集まっていて、レースの合間に覗くのに良さそうでした。昼時は飲食ブースには行列ができていて、後で聞いたところだと完売したところも多数あったそう。
レース終了後に焼き菓子を求めに行った lilukitchin も完売御礼で、オヤツを食べ損ねたのが悔やまれる…けれどもあたたかいドリンクをサービスしてもらっちゃいました。美味しかった、ごちそうさまでした。

いいレースにはいいブースが集まる、のは(若干手前味噌ですが)野辺山シクロクロスやバイクロアを見ればわかる通り。二回目にしてスタイルある店舗が集まった前橋CXも今後が楽しみです。東商会のように、連続で来てくださったところには本当に感謝です。
Above Bicycle Storeのブースでブッチャーズレバーを買おうと思っていたのに、こちらも買い逃した……もー。しかし格好いいブースが並ぶと会場もぐっとスタイリッシュになりますね。3Peaks、Blue Lug、Allyoursのブースからはイカしてる感じが漂っていました。出展して走って、はなかなか大変ではありますが、そうやって大会に関わってもらえるのはすごく嬉しいことです。

ところで、MCをやるうえで、一番実況したいのはC1レースです。もともと観るのが好きな性分もあり、また前述の通りわたくしにとってはしばらくシクロクロスはC1のライダーたちの走りをつぶさに見るものだったので、そういうライダーの機微などを伝えたいぞと。
ということで前回はMCに徹してモリタロウ選手の勝利を目撃したわけですが、今回はやっぱり自分も走ってみたくなって、エントリー。
その間のMCをBlue Lugのnbさんが引き受けてくださったおかげで、走ることができました。ありがとうございました。

#maebashicx #cxjp #白い手袋 #肌色の絆創膏

yuki_gu_moさん(@yuki_gu_mo)が投稿した写真 –

MC中は、走っている選手に対して「ここで離されちゃダメだ」とか「このストレートで前に出ておきたい」とか実況するわけですが、自分がレースの中に入るとその言葉が自分に降りかかってきます。そして、「ダメなのはわかってるけどもう余力ないよ!」と心の声を聞くのです。おそらくは実況を聞いていた他カテゴリーのレーサーもそんな心境だったでしょう。無責任な発言はしていないつもりですが、なんか、すいません……。

とはいえ、自分の言葉に発奮したのも事実で、偉そうに実況している以上はみっともない走りもできん!とできる限りで頑張ってみました。応援も多くて、嬉しかった。やっぱりレース中は、名前を呼ばれたり声をかけてもらうだけで力が出ますね。そんな実況ができるようになりたい。

アップもなし、朝から何も食べずでレース直前にゼリーをふたつぐい飲みしただけでの参戦でしたが、要は気持ち、楽しもうと前向きにレースをして1時間を走りきりました。キツかった。。でもゴールした後の達成感と少しの後悔とを覚えながら、着を争ったライダーと声を掛け合う瞬間は格別です。

レース終了後はそのままC4AのMCに。履くズボンがないまま、ショーツで。寒かった…… 笑
でも楽しいので笑顔です。

表彰式を終えて、閉会式を経て無事にレースは終了。tkさんからは来年もやります、という言葉も聞かれました。改めて主管チームの、cycleclub.jpらしいイベントだったと思います。ひとりひとりが役割をもってイベントを作り上げる。ボランティアとして協力してくれる人が多いのも、ボランティアのメンバーにもしっかりと役割が明示されていて、みんなでひとつのレースを作る、という意識が共有できるから。

実際、お手伝いメンバーひとりひとりの気の利き方が、大会運営の細かいところをぐっとよくしてくれていると感じます。そして前回大会の修正をきっちり果たして非常にスムーズな運営だったと思います。いい経験をさせてもらいました。ありがとう。
(また次もやらせてください)

ひとつ当日言いたくて言えなかったこと。cycleclub.jpのミポリンこと今井美穂が、この日いなかったのは、世界選手権に出場するため。同じ日に彼女はオランダでワールドカップを走っていたわけです。

サバンナカップから前橋シクロクロスへと成長するのと時を同じくして、cycleclub.jpからひとりの選手が日本を代表して世界へ挑戦していくプロセスが重なったこと、クラブの友人として、またいちシクロクロスファンとして胸が熱くなりました。マリアンヌ・フォスが切れのある凄まじい走りで制したホーヘルハイデで、映像には映らなかったけれどミポリンは同一周回で完走を果たしています。

世界選手権は今週末、1月29日(日)。
ミポリン、がんばれ。日本から、応援しています。

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